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街歩きの達人

  • 2008-08-20 (Wed) 22:07
  • まち


とあるフリーペーパー(?)から
タイトルのようなお題で原稿依頼をいただきました。
僕でいいのやら、という感じですが
せっかくいただいたので「空堀」をテーマに
僕の感じる魅力を書いてみました。
せっかくなのでこちらにも載せてみます。

「街歩きの達人〜空堀編」

大阪にある「空堀」というまちをご存知でしょうか。
大阪市中央区の谷町6丁目という、
大阪の中心にありながら、
戦災を免れていまだ懐かしいまちなみの残る、
とても珍しいまちです。
少し北へいけば谷町4丁目のオフィス街、
西には心斎橋、と賑やかなまちと隣接していながら、
築100年前後の長屋や石畳の路地が多く残っています。
現在では空堀に魅せられた若い人が
長屋を改装して住むようになったり、
カフェや雑貨屋などを作る動きも広がりつつあり、
新旧の融合もまちの魅力のひとつとなっています。

僕自身が初めて空堀と出会ったのはごく最近の話で、
今から6年ほど前に「からほりまちアート」という
アートイベントに訪れたことがきっかけでした。
四天王寺という極めて近い場所に住んでいながら、
このまちの存在を知らなかったのです。
イベントをきっかけに初めて空堀に足を踏み入れた時の
衝撃は今でもよく覚えています。
坂や階段だらけの道、迷路のように張り巡らされた路地、
映画の世界にタイムスリップしたかのような町並み。
とても「懐かしい」感覚になるのです。
でもこれはとても不思議な現象で、
戦前・戦後を経験していないはずなのに、
僕に限らず大半の若い人が「懐かしい」という感覚を感じるのです。
「昭和レトロ=懐かしい」という
半ば作られたイメージもあると思います。
でも僕が感じるのは、この空堀には「人」の温もりがあって、
その暖かさを自然に感じ取って、その暖かさに
「懐かしさ」を感じているんじゃないだろうかと思うのです。

僕の感じるこのまちの魅力は、
見た目の面白さという以上に「人」だと思っています。
現在では効率が重視されて、
全体的な視点から合理的にまちが作られますが、
このまちにはそんな合理性がほとんどないのです。
でも個人的な合理性は山ほどあるのです。
本当のところはわかりませんが、
「その都度必要だから作った」
「空いてたから作った」
「なんとなく作った」
ような、区画や建物、家の前の植木に至るまで、
そんなふうに思わずにはいられないのです。
表札も出てない無機質なまちよりも、
表札どころか家の前までも生活感だらけだったり、
不便としかいいようのない入り組んだ路地の存在なんかに、
僕は「人」を感じるのです。

僕自身は空堀の「人」の部分に魅力を感じていますが、
このまちにはたくさんの魅力があります。
歴史、建築、店など色んな切り口で楽しめます。
空堀へお越しの際は、
自分の感性とコミュニケーションを取りながら、
自分の切り口を探してみてください。
そうすることで空堀というまちを
十二分に楽しんでもらえるんじゃないかと思います。
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